作家と本棚
Artist & bookshelf
広瀬 真咲 Masaki Hirose
太田 翔 Tsubasa Ota
田尻 健二 Kenji Tajiri
2019年10月2日(水) - 10月9日(水) 12:00-19:00 会期中無休
October 2 – October 9, 2019 12:00-19:00 Opens throughout the period
Author: 太田翔 (Tsubasa Ota) / 本棚 / 2019 / 100mm×148mm
友達の家に遊びに行った時、ヒトの本棚を見てわくわくした記憶がある。 本棚にある本は、そのヒトの知らない一面を垣間見たり、また、自分にまったくなかった視野を与えてくれる刺激がある。ましてや、創作活動を行う作家の書斎にはどんな本が眠っているのだろうか。本展では作家の創造物である作品と共に、彼らの本棚を提示することで、 通常の展覧会にはない視覚を啓くものである。
(全体企画/広瀬真咲)
本棚には持ち主の精神内界が色濃く反映され、それゆえ他人の本棚を覗くことは、思考その 他の精神内界に触れることにも通じる。そこでこのような本棚の作用を更に拡張するものとして、精神分析の「自由連想法」を援用した作品の展示を試みる。
(小展示室企画/田尻健二)
★イベント
10/5(土) 17:00~お茶会(レセプション)
18:00~18:30 広瀬真咲茶会二芸*本棚に棲む鳥*
(ソロパフォーマンス、リーディング。太田翔の人形との共演。)
*予約不要
10/6(日) 14:00~16:00 自由連想法ワークショップ
自由連想法を取り入れた集合的な物語(神話)の創造を試みる
(ゲストファシリテーター:斉藤正勝氏 / 理論的説明:田尻健二)
*要予約、定員9名、予約申込先:atelier-motif@mg.point.ne.jp(担当/田尻)
(イベント両日いづれも入場無料)
★作家略歴
広瀬真咲 Masaki Hirose
http://biologyofmasaki.blog.fc2.com/
1984年 埼玉生まれ。東京造形大絵画専攻卒。在学中、南米民俗音楽に出会ったことがきっかけでパフォーマンス・アートをはじめる。ものという実体ではなくプロセス自体が作品となるこの表現に面白さを見い出す。卒業後国内外のパフォーマンスフェスティバルに出演。20代後半から再び絵画に向き合う。最近は立体制作も再開。生態学と称し個展を開催。読書は歴史や生物関連が多い。本を読んだり、日常生活を送る中で言葉にできないような、気になったことを自分の中に複数ストックしておき、その本質や起源を考える。あるいは調べる。または作品として実行する。ある時分子生物学の本を読み、あらゆる生物が同じDNAを共有していることを知り驚く。
太田翔 Tsubasa Ota
https://hnaoto.com/hism/otatsubasa.html
1982年 東京生まれ。 幼少のころから怪獣など異形の存在に興味を持ち、解剖学や生物学に影響を受けて骨格や消化器官を持つ架空の生物の立体などを製作する。
田尻 健二 Kenji Tajiri
https://photographer-kenji-tajiri.site/portfolio/
1966年 北海道生まれ。京都造形芸術大学在学中。幼少期より画家の親戚の多大な影響を受けながら育つ。2013年より写真を主なメディアとしつつ、人文科学全般に関心を示し、そこから得た知見を元に毎回新しいコンセプトによる作品を制作し続けている。近年は展示自体の構造面や、造形芸術と他のメディア、特に舞台芸術との関連性に関心を抱いている。また彼の写真はよく絵画的と称されるが、それは幼少期から培われた構図その他の感性が無自覚にも反映されたものに違いない。