ART TRACE GALLERY

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「筆致の様相 ー 抑制と発揚 ー」

“Aspects of Brushstrokes - Restraint and Exaltation - ”

阿部 隆 ABE Takashi
大友洋司 OHTOMO Yohji
木嶋 彰 KIJIMA Akira
渡辺 伸 WATANABE Shin

 

ご来場の際には開催日時等ご確認いただき、直近の情報につきましては、予定されている情報が変更になる可能性もありますので、当ギャラリーのSNSをご覧ください。

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2025年1月10日(金)-1月21日(火) 12:00-19:00 水曜休廊
January 10 - January 21, 2025 12:00-19:00 closed on Wednesday

レセプションパーティー/Reception party
2025年1月11日(土) 16:00から

 

 

Aspects of Brushstrokes

 

 

再現的なイメージや物語を放棄した絵画は、その拠り所を支持体や絵の具の物質的特性としながら、表面を活性化させることで、新たな絵画空間の出現を希求してきた。一方、画面に立ち向かう画家が最も腐心することの一つは、色の選択ともいえるが、同時に発色と相まって絵の具をどのように塗布するのかという筆致の様相ではないだろうか。そして筆致を思考と行為の痕跡とすることで、絵画の自律性を確保しようとしてきた。

振り返れば抽象表現主義は、後に筆致の有無でアクションペインテイングとカラーフィールドペインテイングに区分されることになる。しかし、今日ではそのような区分はさして意味をもたない。むしろ、絵画が有する豊かさは、画面に現れた不確かな様相に、おぞましさを感じたり、遠い過去の記憶に目覚めたり、諸感覚が統合した未知の感覚に出会えたりする多面的な世界が内包されていることにある。

いうまでもなく、筆致は支持体と絵の具を結びつけ、同時に画家の行為の結果として、画面に動きやリズムを生成する。また画家の直感は、内面性や身体性の統合、さらには画家が体験するリアルな時間を視覚化する。 四人の作品に共通していえることは、刷毛やスキージーなどで積極的に絵の具を重層させ、造形的な諸要素に強度と揺らぎを織りなすことで新たな絵画空間を構築しようとしていることであり、絵画の物質性とイメージの視覚性を分かちがたく結びつけていることである。

 

 

★作家略歴

阿部 隆 / ABE Takashi
https://spc.ne.jp/latest-archive/archive2023/20231009-3550/

1956 東京都生まれ

初個展
1980 銀座竹川画廊(東京)
2000以降の主な個展
2006 ギャラリー山口(東京)('04)
2006 東京都美術館・A ギャラリー(東京)
2012 好文画廊(東京)('11)
2013 ギャラリー悠玄(東京)
2016 アートスペース羅針盤(東京)
2019 ギャラリー・サテリット(パリ)('14, '16)
2020 トキ・アートスペース(東京) ('18)
2021 ギャラリーブロッケン(東京)
2022 634展示室(東京)
2023 SPC GALLERY (東京)('08, '09, '10, '15, '16, '17, '22)

グループ展
1986 ANALOGY(類推) '86 (千葉県立美術館)
1988 大谷地下美術館(大谷資料館地下採掘場跡)
2016 CHAOS IN RUSH (東京都美術館)
2017 art selection 加藤栄吾 x 大友洋司 x 阿部 隆(わたなべ画廊)
2019 art selection 阿部 隆×大友 洋司(わたなべ画廊)
2021 阿部 隆×大友 洋司 二人展(アートスペース羅針盤)
2023 第50回現代アーティストセンター展「 -ビジュツ、行動せよ!-」東京都美術館 その他 多数

 

大友洋司 / OHTOMO Yohji
https://hikikomisen.org/jp/artist/yohji_otomo

1960 北海道生まれ
1984 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業

主な個展
2024 634展示室 (国分寺・東京)、 d.lab Gallery (入間・埼玉)
2023 634展示室 (国分寺・東京) 、アートスペース羅針盤 (京橋 ・東京)
2022 赤門塾ホール (所沢・埼玉)
2021 634展示室 (国分寺・東京)

グループ展
2024 森の中美術館 (武蔵国分寺公園・東京)
2023 加藤 栄吾と 仲間たち (わたなべ画廊・埼玉)  その他 多数

 

木嶋 彰 / KIJIMA Akira
https://fb.me/e/6WKu0fkII ※

1952 新潟県上越市生まれ
1979 東京藝術大学大学院 修了
1997〜’98 文化庁芸術家在外研究員École nationale supérieure des beaux-arts(フランス/パリ)

主な個展
1981 楡の木画廊(東京)
1982 銀座絵画館(東京)'84, '85
1987 ギャラリーK(東京)'89
1990 ギャラリーQ +1(東京)、アートフォーラム谷中(東京)
1992 倉庫美術館(新潟)
1995 かわさきIBM市民文化ギャラリー(神奈川)
1998 “Cité Internationale des Arts de Paris”(フランス/パリ)

主なグループ展
1987 「犀川国際アートフェステバル」 信州新町美術館ほか(長野)'88
1988 WATER SHED「実現する形態」 石橋美術館(福岡)、新潟現代美術展 倉庫美術館(新潟) '89〜'91
1989 北海道現代作家展 北海道近代美術館(札幌)、“ENVISION '89” ハイネケンヴィレッジ(東京)
1990 「絵画論的絵画3」 ギャラリー白(大阪)
1991 「'91今日の視線・空間-非在の生成-」 アートスペース砺波(石川/砺波)
1992 東方主義初探展 京華芸術中心(台湾/台北、台中)'98
1993 「絵画の構造-現代日本のストライプ-」 文房堂ギヤラリー(東京)
1994 “OMUNIPRESENT WAVES” Metropolitan Museum of Manila(フィリピン/マニラ)
1996 “Dripped A-Value Contemporary Arts From Japan” Ayala Museum(フィリピン/マニラ)
    “Gusse Kunst Ausstellung Düsseldorf ” KUNST PALAST(ドイツ/デュッセルドルフ)
    国際彩墨画展 台中市文化中心(台湾/台中)'97〜'99
1998 “International Exhibition of Tsai-mo Art”(カナダ、台湾、オーストラリアほか)2002
2002 「絵画の今」 入間市博物館(埼玉)2004, '05
2017 「表層の冒険-抽象のアポカリプス」[谷川渥企画] ギャラリー鴻(東京)
    「八色の森の美術展-未来に繋ぐ絵画考」 池田記念美術館(新潟)'18, '19, '20, '22, '23, '24
2020  八色の森の美術スピンオフ展 人形町ヴィジョンズ(東京)2021

※FBイベント/ディスカッションに作品掲載

 

渡辺 伸 / WATANABE Shin
https://gallerysatoru.com/cv_shinwatanabe/

1961 東京都生まれ
1984 武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業

主な展示
2024 「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2024」 福岡国際センター(福岡)
    「SHOWROOM-Artists’ Books」 Gallery惺SATORU(東京・吉祥寺)
    「渡辺伸 新作個展」VEGEBOY KITCHEN(埼玉・伊奈町)
    「SHOWROOM-small works」 Gallery惺SATORU(東京・吉祥寺) 「手紙のよみかた」Art Trace Gallery(東京・両国)
    「作家がつくるギャラリーART TRACE GALLERY 2022-2025」 ART TRACE Gallery(東京・両国)
2023 「さいたま国際芸術祭2023市民プロジェクト【創発 in さいたま】 またお会いしましょう-対極を超えて」  埼玉会館(さいたま)
    「どこかでお会いしましたね」 '15~'17 うらわ美術館(さいたま)、 '18~'23 埼玉会館(さいたま)
    「遡行と変容 -過ごしてきた時間と描かれた絵-小林良一・藤澤江里子・渡辺伸」
    Gallery惺 SATORU(東京・吉祥寺)
    「-ing NOW-」 '16~'23 うらわ美術館(さいたま)
2022 「望郷 / 個展」Gallery惺SATORU(東京・吉祥寺)
    「Life / 個展」 ベルベッド吉祥寺showroom(東京・吉祥寺)
    「水辺の光景 / 個展」 柳沢画廊(さいたま)
    「Re / 個展」 ONVO SALON URAWA(さいたま)
2022 「small tour」 Gallery惺SATORU(東京・吉祥寺)
2021 「DUB」 柳沢画廊(さいたま)
2020 「YEN」 Taylor Galleries(ダブリン、アイルランド)

1984年から個展を中心に真木画廊(東京・銀座)、藍画廊(東京・銀座)、Gallery K(東京・銀座)、ギャラリー山口(東京・銀座)、柳沢画廊(埼玉・さいたま)、 Gallery福果(東京・神田)、Gallery惺SATORU(東京・吉祥寺)などで個展&グループ展多数